株式投資入門講座

なぜこのような動きになるのでしょうか?

「移動平均線」は一定期間の終値の平均値ですから、言い換えるとある銘柄をその期間に買った投資家全員の平均コスト(買い値の平均値)ということになります。

このことから、上昇トレンドの場合は"平均コスト"よりも大きく上昇して、利益を取ることができた投資家が前回買った買い値に近づくと、「また買えば儲かるかもしれない」と考え買い注文を入れるため、株価が下げ止まり再び上昇すると考えられます。

反対に下落トレンドの時は、買った後大きく下がってしまって売りたくても売れなかった投資家が、買い値に近づいたことで、「やっと株価が戻って損失 が少なくなったのでいまの内に売ってしまおう」と考える投資が売り注文を出す傾向があることから、上昇が止まると考えられる訳です。

●移動平均線と株価

「移動平均線」を使って株価の「上げ止まり」、「下げ止まり」を探そう!

「移動平均線」は株価の方向性を見るほかにも、株価が下落した時の「下げ止まり(下値抵抗ライン)」、株価が上昇した時の「上げ止まり(上値抵抗ライン)」として使われることがあります。

株価が上昇トレンドにあって「移動平均線」よりも上に大きく上昇した後、あるところで上昇が止まり利益確定の売りなどで下がってくると、株価は「移動平均線に近づく」と再び上昇する傾向があります。

反対に、株価が下落トレンドで「移動平均線」よりも下に大きく下落した後、あるところまで下がると売りたい投資家がいなくなることで、株価の下落が止まり上昇に転じます。そして株価が「移動平均線に近づく」と、上昇が止まる傾向があります。